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管理栄養士コラム「在宅勤務による食生活の乱れ~その③脂質~」

管理栄養士コラム「在宅勤務による食生活の乱れ~その③脂質~」

今回は脂質について取り上げます。
脂質は糖質に次いで体にとって重要なエネルギー源で、1gあたり約9kcalのエネルギーを生み出します。余った分は体脂肪として蓄えられ、必要に応じて使われます。さらに、細胞壁やホルモンをつくる材料でもあります。
そして、過剰摂取すると肥満や動脈硬化につながるイメージがありますが、欠乏すると肌荒れ、便秘、月経不順などの原因になります。
脂質といっても種類はさまざまです。油と聞いて、どの油を連想しますか?
菜種油、ごま油、バター、魚油、オリーブ油、えごま油、マーガリン、・・・
今回はこれらの違いについてお話しします。

■オレイン酸(オメガ9脂肪酸)
血中のコレステロールを減らし、動脈硬化を予防する効果があるといわれています。
酸化しにくいため、調理油などにおすすめです。
・豊富に含まれる食品・・・オリーブ油、菜種油、米油など

■リノール酸(オメガ6脂肪酸)
血中のコレステロールを下げますが、取り過ぎると余分なコレステロールを回収する善玉コレステロールまで減らしてしまうので注意が必要です。
・豊富に含まれる食品・・・ごま油、大豆油など

■DHA、EPA(オメガ3脂肪酸)
血液をサラサラにすることで動脈硬化や心筋梗塞を防いだり、脳の働きを高めるなどの効果が期待できます。
・豊富に含まれる食品・・・魚油(さんま、まぐろ、さばなど)

■αリノレン酸(オメガ3脂肪酸)
体内でDHAやEPAを合成します。血液をサラサラにしたり、アレルギーを抑制する効果も期待されています。
・豊富に含まれる食品・・・しそ油(えごま油)、アマニ油

■飽和脂肪酸
取り過ぎると血液の流れが悪くなり動脈硬化の原因となります。また、血液中のコレステロールを増やします。
・豊富に含まれる食品・・・バター、肉類

■トランス脂肪酸
日常的に多く取り過ぎている場合に、血液中の悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らすことがあるため、心疾患などのリスクがあがるといわれています。
含まれる食品・・・マーガリン、ショートニングなど。
それらを使ったパン、ケーキ、揚げ物、インスタントラーメンなど

脂質の中でも、動脈硬化予防に良いとされているαリノレン酸、DHA、EPA、オレイン酸を積極的に食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
次回は「たんぱく質」について取り上げます。

(たんぽぽ薬局管理栄養士 浅野かさね)

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