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“オンライン服薬指導”の現在と未来 -Part.1-

こんにちは。たんぽぽ薬局 人事部採用担当です。

今回は、たんぽぽ薬局でも業界をリードして推進している「オンライン服薬指導」について、たんぽぽ薬局の薬局長や薬剤師など5名のメンバーのオンライン座談会をお届けします!

対面との違いに戸惑いながら学んだ“伝える”技術

長瀬
今日は、たんぽぽ薬局でオンライン服薬指導を経験している3人に集まっていただきました。
まだ全国的にもオンライン服薬指導をしている薬剤師は少ない状況なので、みなさんから出てくる言葉や体験談は非常に貴重なものだと思っています。
ぜひ、気楽にいろいろ情報交換しましょう。

服部
私は70代の在宅患者さんでオンライン服薬指導を行っています。
同居の娘さんのフォローを頂きながら実施しています。
最初はお互い初めての試みなので不安のなか始まりましたが、お互いに理解を深めながら、在宅訪問していた時の延長線上という感じで進めることができました。

長瀬
回数を重ねて慣れたり、理解が深まってきたりした感じでしょうか?

服部
そうですね。不安な部分はやっていく中でどんどん解消されていくというのが、私だけでなく患者さんにもあったと思います。

長瀬
最初やることになったきっかけは、上司からの勧めですか?自分からですか?

服部
最初に上司からオンライン服薬指導の説明を頂いたのがきっかけで、患者さんに紹介したところご理解を頂けたので始まりました。

長瀬
すぐに理解して頂けましたか?

服部
過去に服薬指導ではありませんが、オンラインでのやりとりを経験されたことがあったらしく、イメージしやすかったようです。
私自身がやってみての実感としては、「伝える」ことを以前よりも、より深く考えるようになりました
オンラインは情報のやりとりという意味では伝わりにくい部分があります。
対面の服薬指導よりも非言語コミュニケーションの部分、ちょっとした間とか、こちらの感情が伝わりにくいので、しっかり確認しながら進める点で対面との違いを感じますね。

オンラインだからこそ通じ合えた“喜び”

大坪
私は最寄りにあるクリニックの女性外来の患者さんに行うことが多く、母親と娘などの親子2組と単身1名の計5名を担当しています。
2人分を一気にオンライン服薬指導することも多いですね。

長瀬
対面の頃は話ができるのはお母さんのみで、娘さんは話す雰囲気の方でなかったのに、オンラインになって途中から距離感がぐっと近くなりましたね。

大坪
対面と違い、オンラインだとお家にいる娘さんの話も直接聞けることが多いので、絶対に距離が近くなると感じました。
いろんな話をできるのがオンラインの利点
だと思います。私は患者さんと話すのが好きなので、「通じ合えた」という感じで嬉しかったです。
オンライン服薬指導を実施する前までは緊張していましたが、対人業務をしていると感じられ、楽しかったです。

佐藤
自宅の安心感ですかね。緊張される方は人と人との距離が近いとより緊張されると思いますが、画面越しの方が緊張しないという方もいらっしゃいますよね。

後藤
外来では出ないような雰囲気で話ができたということでしょうか?

大坪
はい。
たとえば、「鉄剤で便秘が・・・」など年頃の娘さんだと大きな声でできないような話が、お家だと「どう?」「最近は大丈夫だよ!」と会話が進み、状況もよくわかるので良いですね。

長瀬
患者さんは喜んでいらっしゃいますか?

大坪
そうですね。結構フレンドリーにやってくれていますし、クリニックから遠いので通院しなくて良いので嬉しそうです。

長瀬
私も見学させてもらって、すごく穏やかな印象で、患者さんがリラックスしているのがよくわかりました。
一方で心配するのは、ついつい一人の服薬指導の時間が長くなってしまうところです。
どうやってコンパクトにまとめるのかというのも、オンライン服薬指導の薬剤師のスキルなのかもしれませんね。
さきほど、服部薬局長はやってみて「伝える」ことを考え直したとありましたが、大坪さんはどうですか?

大坪
はい。
私も感じたところがあります。
「この薬が・・」といっても伝わらないところや、カメラに薬を映すなどの技術が難しかったので、この部分は経験が大事だなと思いました。

国家戦略特区で手探りの船出。その後に見えてきた“本質”

佐藤
私は、2018年の特区事業としてオンライン服薬指導が認められていた頃に、たんぽぽ薬局としての初めての取り組みとして参画しました。
会社のバックアップも手厚く、医療機関への営業、関係者への挨拶、手順書の用意などもして頂き、それに沿ってやるということで精神的に落ち着いてできましたね。

患者さんは70代でスマホに慣れていなかったので、最初は患者さん宅にスタッフがサポートする必要もあったため、長瀬さんにもサポートして頂きました。
感想としては、対面の服薬指導と比べてタイムラグがあるなど、確認事項も対面とは違うと感じました。
当時はコロナ前で私自身も世の中も、オンラインに慣れていない状況だったので、本当に手探りの中「患者さんとしっかりコミュニケーションを取ろう」と必死でした。

当初はオンライン服薬指導をやることそのものがゴールになっていましたが、その後、「患者さんにとって何が必要なのか」を考えていく中で、徐々にオンラインはあくまで“手段”だと感じるようになりましたね。
現在は患者さんの健康維持のために、何を届けられるのかを日々考えています。

長瀬
患者さんとの関係はオンライン服薬指導の導入最初の頃と今と比べてどうですか?

佐藤
やはり最初はぎこちない状態でしたけが、少しずつ打ち解けて、今ではとても良い関係を築けています。
オンラインって意外と患者さんや医療機関と予定のすり合わせをする機会が多いですし、画面越しですが患者さんの自宅で話をしているような感覚もあるので、より密になる、仲良くなるのかなと思います。

後藤
オンライン服薬指導の様子を見学させて頂いた時、一番印象に残ったのは「患者さんとの良い関係、雰囲気」でした。
ですので、先ほどの大坪さんの話もそうですが、佐藤薬局長の話はすごくしっくりきますね。

佐藤
あと、店舗では周囲のスタッフも協力してくれます。
オンライン服薬指導に一人とられるので、フォローしようという結束が高まることもあり、店舗にとってもメリットが多いと思いますね。

-Part.2-の記事については、【“オンライン服薬指導”の現在と未来 -Part.2-】をご覧ください。