Popomediaぽぽメディア

「ひと」や「しごと」を紹介。
たんぽぽ薬局の「おもい」を届けるメディアです。

“オンライン服薬指導”の現在と未来 -Part.2-

こんにちは。たんぽぽ薬局 人事部採用担当です。

今回は、たんぽぽ薬局でも業界をリードして推進している「オンライン服薬指導」について、たんぽぽ薬局の薬局長や薬剤師など5名のメンバーのオンライン座談会をお届けします!

-Part.1-の記事については、【“オンライン服薬指導”の現在と未来 -Part.1-】をご覧ください。

オンライン服薬指導で乗り越えるべき壁

長瀬
オンライン服薬指導をやってみて大変だったことはどんなところでしょうか?

服部
やはり、お互いの理解でしょうか。在宅訪問して服薬指導するときとの違いを感じました。

長瀬
オンラインをやる前から服部薬局長が在宅で担当していた患者さんでしょうか?その時は、普通に話せていたのですよね?

服部
はい、そうです。在宅で直接訪問していたときは、お薬手帳とか検査結果を直接見ながら話したり、メモしたりといろいろ同時にできましたが、オンラインだと同時進行とかは少し苦労するときがありますね。

大坪
私は初回で機器トラブルがあり、全然こちらの声が通らなくなってしまいました。映像だけをファームスで、声は電話で対応するという二刀流でなんとか対応しました。若い患者さんでもこうなったので、やっぱり高齢の方になるとデバイスの扱いが特に慣れていないと思いますしデメリットかなと思いました。

長瀬
他の二人は機器の不具合はどうでしたか?

服部
ずっと順調にできていたのですが、5回目くらいの時に、初めて通信状況が悪くなりました。つなぎ直してもらって無事終えることはできましたが、日によってそういったことはあるのかなと思いました。

長瀬
「万が一、不具合になったときはこうしよう」と患者さんとは示し合わせていましたか?

服部
ちょっとそれは想定しておらず、準備不足でしたね。

長瀬
オンライン服薬指導のトラブルで国が懸念しているのは、「なりすまし」「通信機器の不具合」「体調が急変した場合の対応」の3点です。
本来であれば、最初に体調の確認と「機器に不具合があったときはこうします」という確認から始めるとよいですね。

佐藤
うちは、たくさんありました。以前のオンライン服薬指導は、録画を義務付けられていたので、録画のシステムとオンラインのシステムが干渉し合ってうまくつながらないことがよくあって・・・。
そのあたりは、薬剤師としてはプロでないので焦りましたね。情報システム課に連絡したり患者さんに電話で対応してもらったり・・・その後、手順書通りにやっていくようになりました。

オンライン服薬指導の未来、広がる夢

長瀬
みなさん、オンライン服薬指導の今後をどう考えていますか?

服部
まず、オンライン服薬指導の認知が広がっていくというのが僕の予想で、すぐは難しいと思いますが徐々に広がっていくのは間違いないと思います。
メリットもあるのでニーズも広がると思います。
IT、ICT、IoTの流れの中で、自分たちも、使える新しい技術をどんどん取り込んでいくことで、オンライン服薬指導をマッチングさせ適応していく姿勢が必要と思います。
将来的には利用者と我々双方にメリットがあり、納得して進めていくことができるのが理想と考えています。

後藤
オンライン服薬指導は将来的にどんな割合やウエイトになっていくと思いますか?

服部
そうですね。半分まではいかないかな、3~4割でしょうか。
よほどVRとかの技術が発展すれば別ですが、デバイスを使う薬などのように自分で触らないと分からないものはオンラインに適さないですね。
一方、オンラインは時間のメリットも大きく、一定のニーズを取り込んでいくと思います。

佐藤
僕はオンライン服薬指導はかなり普及するのではないかと見込んでいます。
と言うのも、慢性疾患は定期的に対面の診察をすれば、あとはオンラインでいけるのではないかと思います。
病院の待ち時間って長いですよね。ですので、働き盛りの方のメリット、ニーズは大きいと思います。
感染症など緊急性を要するものは、やはり対面が必要なので一部は残りますね。
安定している方は、どんどんオンライン服薬指導にして、対面は数か月に一度に割り振っていければ良いのかなと思います。
また、患者・薬局・医療機関など全体にメリットがありwin-winでやっていける制度設計を期待したいですね。
いま、医療機関では点数がないため、見直して頂いて、障壁が取り除くことができればオンラインは普及していくと感じます。
そして、普及した時には、患者さんも薬局もシステムに慣れて来られるので、いま、薬局に求められる服用期間中のフォローにおいても、オンラインで状況確認することで残薬など管理方法の問題抽出がで切るようにもなるのではないかと思います。
在宅医療に行くと想像できることですが、実際に話をしていても、患者さんは本当の状況を隠したい場合もあり、問題の抽出が難しいこともありますからね。
しっかりと問題点を抽出し提案していけることで、最終的には医療費の削減につなげてもいきたいと思っています。
また、オンライン服薬指導のシステムでできるか分かりませんが、健康フェアなどの発信もしていくと面白いし、オンライン服薬指導のあとにOTCや日用品などのニーズを探って販売することで薬局の必要性を感じてもらいたいと思います。
そんなことを夢見ています。

大坪
在宅医療まではいかないけれど不自由のある患者さん、例えば、認知機能はしっかりしているが脚が若干不自由といった患者さんたちにオンライン服薬指導は合うと思いますので、そういった需要が高まり、佐藤さんがおっしゃられたように点数がついていけば、患者さんにも私たちにも利益にもなるので良いなと思います。
また、若い世代で平日に休みを取って病院に行くのが難しい方は多いと思うので、オンライン化が進んでいけば、会社の休憩時間にさっと受診して薬局の服薬指導も受けられますね。
薬の受け取りは、保管や安全などハードルがありますが、楽天の置き配やアマゾンの配達ボックスのような方法ができれば、若い世代のメリットはとても大きいですね。
さらに、数十年先には、オンライン専門の薬局があっても面白いんじゃないかなと思いますね!

一同
お~!!

佐藤
いよいよ薬剤師もテレワークの時代ですね!

大坪
あこがれますね!

長瀬
将来、大坪さんがおばあちゃんになったら、お孫さんに「私が昔オンライン服薬指導はじめてやったのよ」って自慢できますね(笑)

(一同爆笑)

-Part.3-の記事については、【“オンライン服薬指導”の現在と未来 -Part.3-】をご覧ください。