管理栄養士コラム「冬の食材~春菊~」

今回は「春菊」を取り上げます。
春菊はキク科シュンギク属の植物で11月から2月頃が旬な食材です。春に菊のような黄色い花が咲くことから「春菊」の名前がついたといわれています。関西地方では「菊菜」とも呼ばれています。春菊は鍋料理などでよく使われますが、サラダや炒め物などにも利用できます。

★栄養素について
春菊にはβ-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンには強い抗酸化作用があり、体内に発生した活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は健康維持には不可欠ですが、過剰になりすぎると老化の促進や動脈硬化を引き起こしてしまうともいわれています。そのためβ-カロテンは活性酸素を原因とする病気の予防に効果が期待されています。
またβ-カロテンは人間の体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保ち免疫力を高める効果があるといわれています。

★選び方と保存
色が濃く鮮やかでみずみずしいものが新鮮です。茎が細いほうがやわらかく食べやすいです。葉のギザギザの切り込みが深いものは春菊の独特な風味が強く、切り込みが浅いものは香りや苦味が少ないといわれているので好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
春菊は水分が抜けやすくしんなりしやすいため、濡れた新聞紙で包み保存袋に入れてから冷蔵庫で保存するようにしましょう。

★調理方法
春菊に含まれているβ-カロテンは脂溶性です。油を使って炒めたり、油を含む魚や肉と一緒に食べることで効率よく体内に吸収することができます。

(RDチーム委員会 小川祐華)

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