地域糖尿病療養指導士のコラム「糖尿病の管理ツール~糖尿病連携手帳~」

 私が勤める薬局の患者さまで、糖尿病の合併症予防として眼科を定期受診しながら「糖尿病連携手帳」を上手に活用されている方がいらっしゃいます。一方で、手帳そのものについてのご質問をいただくこともございますので、今回は糖尿病連携手帳をご紹介します。
 糖尿病連携手帳には、血糖測定の検査結果はもちろん、血圧や脂質、肝臓、腎臓の数値などを記載することができます。また、糖尿病の3大合併症(網膜症、神経障害、腎症)および、動脈硬化、歯周病など、糖尿病から起きる合併症や併存症の説明および関係する検査値の情報も記載されており、とてもわかりやすくまとめられているのが特徴です。
冒頭でご紹介した患者さまのように、歯科や眼科などの複数の医療機関を受診するとき、手帳1冊で情報共有をすることができます。検査結果、療養指導内容をまとめて管理できるのが最大のメリットです。携帯していただくと旅行時、災害時などの非常時でも、最近の体調の状態を医療従事者に的確に伝えることができます。
この手帳は、公益社団法人日本糖尿病協会が発行しております。入手の際には、まず主治医の先生にご相談ください。また、手帳を用意している薬局もございますので薬局薬剤師にお尋ねください。

(岐阜県糖尿病療養指導士 加藤侑世)

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