管理栄養士コラム「夏の食材~とうもろこし~」

今回は「とうもろこし」を取り上げます。
とうもろこしは、米・麦と並ぶ世界三大穀物のひとつで、非常に身近な食材です。日本で一番馴染みのある種類は「スイートコーン(甘味種)」です。その他にもデントコーン(馬歯種)やポップコーン(爆裂種)、フリントコーン(硬粒種)など様々な種類がありますが、今回はスイートコーンを中心に紹介します。

★栄養素について 
とうもろこしに含まれる栄養素は主に炭水化物で、エネルギー源となる糖質と、便通改善や糖質や脂質の吸収をゆるやかにしてくれる働きのある食物繊維が多く含まれています。また、ビタミンB1やビタミンB6、カリウムを多く含んでいます。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあります。とうもろこしには、糖質とその代謝を助けるビタミンB1の両方が含まれているため、効率的にエネルギーをつくることが出来ます。
ビタミンB6は、たんぱく質をエネルギーに変えたり、血液や筋肉を形成したりする働きがあります。夏のバーベキューでお肉をたくさん食べる…そんな時に一緒に食べるのもおすすめです。カリウムはミネラルの一種で、ナトリウムを排出する役割があるため、高血圧やむくみの予防に役立ちます。

★選び方と保存
皮が濃い緑色をしており、ひげが濃い茶色で量が多く、持って重いものを選びましょう。冷蔵庫で保存する場合は、皮が付いたまま新聞紙やキッチンペーパーに包んで立てて保存すると、2~3日ほど持ちます。皮付きのままラップで包んで冷凍保存すると1ヵ月ほど保存が可能です。1度茹でた後に冷まし、粒を外したり食べやすい大きさに切り分けたりして、冷凍保存用の袋に入れておくと使いたいときに便利です。

★調理方法
電子レンジで調理する場合は、とうもろこしをラップで包み600Wで5分ほど加熱すると完成です。茹でる場合は、皮を薄く残す程度に剥いてから、水に2〜2.5%ほどの濃度になるように塩を加えて(目安としては1リットルの水に大さじ1.5杯ほどの量)、沸騰してから茹でても、水から茹でてもおいしく食べられます。沸騰したまま3〜5分程度茹でましょう。

管理栄養士 橋川 綾音

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